ピロシキ

春のソナタのピロシキのレビュー・感想・評価

春のソナタ(1989年製作の映画)
3.5
冒頭、独りきりの主人公が自宅に帰るまでの5分程度のシーンに、セリフはなし。その後イトコと再会し話し始めてからエンドクレジットまで、セリフしかなし。誰かといるときは基本的にあぁでもないこぅでもないと喋り倒して沈黙を埋めようとしてしまうのが、人間というものなのだろう。

わがままキーキー娘が首飾りを失くす、見つからないと騒ぐ、親父の彼女のせいにして当たり散らす、また探してなおも見つからず喚く……心底どうでもいいと感じつつ、流れる字幕をひたすら追っていたら、途中で判明する親父の予想外のキモさにバキッと覚醒し、いつのまにか最後まで見届けてしまった。

ロメール最終ラウンド、四つの季節の出だしはあまり好みといえず、やや不安なスタート
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