ピロシキ

ありふれた教室のピロシキのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
3.9
誰が考えたこの邦題。原題が「教員室」なのに対して、邦題が「ありふれた教室」に置き換えられた真意やいかに。原題は、ある日教員室で起こった「非常」の出来事について、一方で邦題は、いつも教室で起こっているありふれた「日常」の出来事について。どちらも言い得て妙だが、どちらも超ストレスフル。そもそもバックボーンがそれぞれに違いすぎる生徒たちを、一つの教室に押し込めて画一的に教育するのってめちゃめちゃ骨が折れる所業だし、ましてや中学生なんて難しい年頃の極みである。一筋縄ではいかない教育業界、そのネガティブキャンペーンっぷりは、NHK『中学生日記』にもまさる(思い出しただけ)。同年公開のアメリカ映画『ホールドオーバーズ』と、その切り取り方は大きく異なるけれど、「先生だって、人間だ」ってとこでは同じ。国も年代も関係ない。先生 対 生徒、先生 対 保護者、先生 対 先生…それ以前にまず、人間 対 人間だってこと、忘れないようにしなきゃね。
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