りょうすけ

春のソナタのりょうすけのレビュー・感想・評価

春のソナタ(1989年製作の映画)
3.5
「春のソナタ」

ザ・シネマメンバーズでの配信が11月30日までだったので急いで鑑賞。エリック・ロメール「四季の物語」の一作目。哲学教師と少女と少女の父親とその恋人の織りなす人間関係についての哲学的な映画。

ここまで地味な映画もないというほど地味な映画ではある。しかし、ロケーションだったり、一人一人のキャラクターが非常に魅力的だったりと、展開の派手さ以外の部分で際立った映画である。

哲学教師と少女の父親の恋人が夕食時に哲学の話に興じる場面は、「どんな話してんねん」と突っ込みたくなるようなシーンだったが、なかなかに興味深いシーンであった。ほとんどの人が何も理解していない少女と同じ顔でこのシーンを見ることになりそう笑

哲学的で難解、それでいて地味という映画において勧めにくい要素の幾つもを満たしている作品だが、それ以外の魅力が溢れる作品だった。すでに「冬物語」も鑑賞済みだが、それ以外の2作も非常に楽しみである。
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