一人二役 ×2で、二人四役?それとも、二人二役?(錯乱)
90年代アクションの傑作のひとつ。
当時、パルプ・フィクションでカムバックを果たしたトラボルタと、
「ザ・ロック」「コン・エアー」二連続でメガヒット作に恵まれたケイジのダブル主演。更にハリウッド進出後のジョン・ウー監督ということでかなり話題性があった作品。
ジョン・ウーのトレードマークである謎の白鳩、協会、2丁拳銃、弾無限の銃、メキシカンスタンドフなど、ジョン・ウー要素がくどいほど盛り込まれていて、内面は香港映画だ。
本作は、作中イチの名シーンである鏡のシーンが秀逸で、
発想の勝利という言葉を体現する作品。
このシーンをやりたくて、この映画を作ったんだな、というのが感じられるシーンなので、これから見る人はぜひどのシーンか当てて欲しい。
なお初見の場合は気づかないと思われるが、終盤のスタントがなかなか凄い事をやっている。だけど、あまりにもスタントマンが役者に似てなさすぎて「いや誰やねんw」とさすがに笑ってしまう。この辺の荒いクオリティは90年代までしか見られない。
さいごの悪役の退場のしかたは、すごく悪役然としていてよろしい。
しかし悲しいかな、ジョン・ウーにとっても、ケイジにとっても、トラボルタにとっても、この時期が絶頂期だったように思う。
三人の黄金期が奇跡的に重なった、貴重な一作。
余談:ジョン・ウーは本作で味をしめて、後のミッションインポッシブル2でも同じ様なことをやっている。