akrutm

フェイス/オフのakrutmのレビュー・感想・評価

フェイス/オフ(1997年製作の映画)
3.8
ジョン・トラヴォルタとニコラス・ケイジの顔が入れ替わるというSF的設定での二人の戦いを描いた、ジョン・ウー監督のアクション映画。香港ノワールの巨匠であるジョン・ウー監督のハリウッド最高作であると言われている娯楽映画で、アクション映画があまり好物でない自分にとっても、とても面白く見ることができた。設定自体は色々とツッコミどころもある(FBIの秘密技術である顔を入れ替える技術がいとも簡単に再現できたり、顔を変えただけなのに声まで変わってしまうとか)けど、顔が入れ替わった後の二人の演技やストーリー展開は秀逸である。

元々ジョン・トラヴォルタ目当てだったけれど、ニコラス・ケイジの演技のほうが優れていた。入れ替わる前のヒール役と入れ替わった後のベビーフェイス役の演じ分けが、表情も含めてメリハリがついていて、とても上手かった。ニコラス・ケイジは当初悪役だと聞いていたので出演を一旦拒否したが、実は映画のほとんどでヒーロー役を演じることになると聞いて、出演を決めたのだとか。一方のジョン・トラヴォルタも悪くないが、演じ分けがややイマイチな感じがした。

今はほとんど映画監督として活躍しているニック・カサヴェテスも悪役(本来の悪役ニコラス・ケイジの女の兄)で出演している。ジョン・トラヴォルタの娘役として出演しているドミニク・スウェインは、同年の映画『ロリータ』でロリータ役でデビューしたばかりである。本作では荒れた役なので全然気付かなかった。
akrutm

akrutm