書庫番

ボーイ・ミーツ・ガールの書庫番のレビュー・感想・評価

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)
3.5
2,015年8月1日 所有Blu-Ray自宅鑑賞。

ようやくレオス・カラックス監督の「アレックス青春3部作」の第1作目を鑑賞。
若干22歳のカラックスが撮り上げた初の長編作品は、彼自身を投影したかの様な主人公・アレックスのナイーブな内面と深い孤独を描いたものでありました。

日々を無為に過ごすアレックスに訪れる、彼女と親友の裏切り、そして興味を惹かれた一人の女性ミレーユの出逢い。
退廃的な雰囲気を纏ったミレーユに共鳴していくアレックスがそれまでの寡黙さから一転、堰を切ったように語りだすキッチンのシーンは青臭いロマンティシズム溢れるものですが、魅入ってしまいました。

他の方もレビューに書かれていましたが、この作品は確かに息苦しさを覚える程の虚無感が漂ってます。
それこそが本作の魅力なのかもしれません。
余韻の深いラストも好みでした。

手元に置いておきたいと思える作品で良かったです。
何せ「アレックス青春三部作」Blu-Ray を纏め買いしましたので。(笑)
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