Omizu

華麗なる恋の舞台でのOmizuのレビュー・感想・評価

華麗なる恋の舞台で(2004年製作の映画)
3.9
【第77回アカデミー賞 主演女優賞ノミネート】
『メフィスト』イシュトヴァーン・サボー監督作品。サマセット・モームの『劇場』を映画化した作品。主演のアネット・ベニングはゴールデングローブ賞コメディ部門の主演女優賞を受賞、アカデミー賞にもノミネートされた。

面白かった!アネット・ベニングのベストアクトではないだろうか。溜めて溜めての最後の復讐劇には拍手!まさしく女優魂を感じるベニングの輝きが凄まじい。

自分を弄んだ男への復讐劇というのが大筋。若い男とのロマンスをクラシカルに描きつつ、舞台の上で輝く大女優をベニングと重ね合わせて描いている。時代物を特異とするサボーの手腕も冴え渡る。

ひたすらベニングの独壇場。彼女のポジティブなパワーで持っている映画と言っても過言ではない。

話としても面白く、スピーディに進んでいく語り口も小気味良い。原題は「Being Julia」だが、「華麗なる恋の舞台で」という邦題もなかなかナイス。

アネット・ベニングの輝き、サボーの小気味よい演出、クオリティの高い美術や衣装、全てが上手く噛み合った隠れた名作。
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