ネバエン

2/デュオのネバエンのネタバレレビュー・内容・結末

2/デュオ(1997年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

初見の時、自分でも信じられないくらい嗚咽した。圭が洗濯物を投げつける辺りからはヒリヒリと焼けつくようで、ずっと泣いていた。
何者かになりたいのに、いくら足掻いても近づけない焦りや苛立ち。自身の理不尽さに気付きながらも制御出来ず、持て余す心と体。荒ぶる姿に寄り添い支えたいのに、近付けさせてはくれず、彷徨い出す自分自身。圭にも優にも自分が重なり、痛くて痛くて、でも目が離せない。焦燥感でいっぱいだった、あの頃。
即興である事が一層の緊張感を生み出している。大好きだけれど、気力も体力も整えてからでないと見返せない。
ちょっと尖ったインディーズ作品に出演している、この頃の西島秀俊がとてもいい。
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