Yuto

ゲド戦記のYutoのレビュー・感想・評価

ゲド戦記(2006年製作の映画)
4.3
光と影、生と死といった分かりやすい二項対立や自由の象徴として描かれる竜など、西洋的価値観が色濃く現れる作品で、テーマの単純さも感じられるけど、そこから感じられる命の在り方なんかはやっぱり現代の人間に刺さるものがあると思う。死ぬことは生きること、ハリーポッターぽいなとも思う笑
物語は割と暗いし、省かれてるんだなーって箇所もたくさんあったけど、それくらいがちょうど良かった。語りすぎない方がいいことだって大いにあると思う。
なんかとてもよかった、テルーの唄も、人間の脆さも、強さも、優しさも、孤独も、丁寧に生きていくということも、じんわりと溶けて染み入ってくる感覚があった。
今あることに、周りの人達に、大切にいたい、求めすぎたくないと思った、そうして繋いでいきたい。今の人間は社会は世界は、どこへ向かうのだろう。
孤独と優しさを内在させてる人は魅力的だ。テルーが歌うシーン泣けたなあ。ある意味、原作を読んでなくてよかったと思った作品。
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