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デンジャラス・マインド/卒業の日までのcatmanのレビュー・感想・評価

4.0
1995年公開。何かの記事におすすめヒップホップ映画とあったので観たところ、確かにクーリオによる主題歌が大ヒットはしたものの、これをHipHop Movie と呼べるかというとちょっと微妙。問題児ばかりを集めた落ちこぼれクラスを突然任された女性高校教師の奮闘記という学園ヒューマンドラマの王道で、ギャングスタと言うほどハードな世界観が描かれるわけでもなく、何だかんだ生徒の殆どはイノセントなガキンチョばかり(そしてそれが本作の魅力のひとつ)。劇中で使用される曲の扱いも何処かBGM的で、物語とあまり有機的に絡んでいない。おまけにストーリー上で重要な役割を果たすリリックはボブディランのミスタータンブリンマンだったりする。そんな中で自分がツボったのは他の楽曲とは異彩を放つウェンディ&リサの曲。殿下のパープルレインを彷彿させるギターリフが美しいバラードで、こちらの方が主題歌に相応しいんじゃないかって思っちゃう。

映画としては劇的要素を盛り過ぎないバランスが良くて、ラストに爽やかな印象を残す良作。ミシェルはもちろん生徒を演ずる若い役者陣の好演も光る。自分は2回ほどウルウルしてしまった。97分。

追記:メキシコ移民の生徒の母親?祖母?役の女優さん、サブウェイパニックのNY地下鉄管制センターの通話役のオバチャンだった。面影ある!
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