ゆみモン

あらくれのゆみモンのレビュー・感想・評価

あらくれ(1957年製作の映画)
4.3
高峰秀子は、さすがに凄い女優だ。『遠い雲』での、自分の気持ちを抑えて運命に流されていくような儚げなヒロインとは、まったく対照的な女性をリアルに演じている。

この『あらくれ』のヒロインは、芯の強さ故の向う気と、男にほだされる情の深さが印象的。下世話だが波瀾万丈な人生は、エネルギーに満ちている。

女房がしっかり者だと亭主が堕落する…という典型のような話。お島のたくましさは気持ちいいほどだ。

その先を想像させる、曖昧なラストもいい。

【2024年4月24日 国立映画アーカイブ】
高峰秀子生誕100年記念プロジェクト上映にて。

やはり大きなスクリーンで見るのは良い。
デコちゃんの暴れっぷり?が気持ち良い。
健気な娘も、貞淑な妻もいいけれど、やっぱりこういうたくましい女性を演じるデコちゃんは生き生きしていて大好きだ。