実の妹を殺害し、顔を変え逃亡し続けた吉村正子を描いたヒューマンドラマ(実話)
実際は整形をして別人を演じた吉村正子だが、彼女を演じた藤山直美は劇中一度も代役を使用しなかった、というのがこの映画のミソ。
表情や演技を使いこなす事により、実際は整形によって変わった"顔"をまるで本当に整形したかのように使いこなしていた。
逃亡していく様を描いた作品なのに、作品のトーンが全く暗くならないのが凄い。かなり笑えるし興味深い。
本当に藤山直美の演技によってだいぶ持ち上げられた映画だと思う。
人を殺し、神にも見放されたと思い込んだ彼女は何度も自殺しようと試みるが、そんな勇気もある訳なく、常に"死"と向かい合わせに生きて行く。
そんな彼女が見せる劇中最後の"顔"が人間の本質を描いているというか、実に彼女らしい顔だなと痛感した。
オススメ
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[この映画のBest俳優]
藤山直美
[脚本面]☆☆☆
[映像面]☆☆☆
[ストーリー性]☆☆☆
[オススメ度]☆☆☆