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天安門、恋人たちのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

天安門、恋人たち(2006年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

中国社会が激動した80年代末から2000年代初頭を背景に、恋人たちの出会いやすれ違いを描いた青春ドラマ作品ということで。まず、予備知識は何もなく、邦題にある「天安門」という文字に興味を惹かれ、何となし暇つぶし程度に本作の視聴をはじめてみたのだが、題材は面白いとは思います。中国国内でタブーとされている「天安門事件」を学生の視点で描いていた点は魅力的でしたし、この事件をきっかけに登場人物らの恋愛模様が複雑に交錯していくのも良い。そして、本作は男女の情事を過激な性描写とともに映し出すのだが、"客寄せパンダ"として扱うのではなく、しっかりと意味を持たせた性行為であったことも評価したいですね。ただ、メインとなる恋愛は普遍的で共感を得るかもしれませんし、狂おしく人を愛する登場人物らに情が湧いてくるのかもしれませんが、あまり面白みがないのが致命的。ドキュメンタリー風でリアリティを持たせているのは良しとしても、間延びや中弛みは気になってしまいますし、人によっては退屈に感じてしまうかと。オススメは難しいですね。あと、「天安門事件」を扱ってはいるが単なる背景であり、この事件を深くは掘り下げていないので、事件の詳細を求めての視聴では肩透かしを食らう。その点は注意ですね。
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