「ハネムーン・キラーズ」「ロンリーハート」「地獄愛」と同じ事件(ロンリー・ハーツ・キラーズ=レイモンド・フェルナンデスとマーサ・ベック)を元に舞台をメキシコに置き換えた映画。
ベネチアで脚本賞含む3部門受賞、アカデミー賞国際長編部門(※当時は外国語映画部門)メキシコ代表。
去年ベネチアでリマスター版が上映されていた。
若き日のダニエル・ヒメネス・カチョ(「バルド、偽りの記録と一握りの真実」主演)がめちゃくちゃカッコいいな。
女性を誘惑し騙す二枚目悪人の役も納得。
実際の事件や舞台に脚色はあるものの、主人公コーラルが看護師で太っていて2人の子を持ち男のために捨てたシングルマザーというのは実際の人物と同じ。
孤独で自分に自信がなく、疲れているコーラルはニコラスには絶好のターゲットだっただろう。
いつもの利用して捨てるつもりが、一途すぎる想いに対し思わぬ感情が湧いてくる……
この展開分かってたけど、やっぱり周囲が見えなくなって盲進する姿は見ていて痛々しい。
狂気の愛といえば確かにそう。
だけど、もしコーラルのように疲れきっていて世の中にも絶望してこうなってしまったら100%自分たちとは無関係な話とは言い切れないかも?と考えるとわりとしんどい話。
どこかで食い止める事は出来ただろうか?それとも負の連鎖すぎて残酷だがなるべくしてなったのか?とかいろいろ考えた。