ちーくん

ウェンディ&ルーシーのちーくんのレビュー・感想・評価

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)
3.6
ケリー・ライカート作品。自分としては、結局この人の作品は毎度何か物足りないと思ってしまうのはもうしょうがないのかなと思ってきました。雰囲気だけで中身が全くないというか。とにかく何かピタッとハマらないのよなぁ個人的には。本作に関してはこれを言ってしまったら元も子もないんですが、犬の話を全て無くしたら結構面白かったんじゃないかと思いました(いや、さすがに暴論すぎるな笑)。でも、本当にアラスカに行って自給自足して生活する描写を観たかったのもある。あと、ケリー・ライカート作品を観て一番気になるのは、この人がどういう人生を送ってきたのかというところ。一応脚本に名を連ねているけど、多分概ねもう一人の方が担当している気がして仕方がない。(間違っていたら本当に申し訳ないです)。何にせよ本に対する質感と画と描写に違和感を感じる。脚本に共感や納得を取り入れて作っているのかが疑問。まぁこんなの思うのは自分だけだからいいけど。これまた引き合いに出して申し訳ないが、「ザ・ライダー」、「ノマドランド」のクロエ・ジャオや同じくインディーズ界の巨匠、ジム・ジャームッシュ、そしてロードムービーを撮らせたら随一のヴィム・ヴェンダースはそれらが全て一体化しているから似た雰囲気でも、個人的には納得としてすっと入り込めるのかなと思う。でもまぁいいんです世間的には高評価ですから。
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