上K

パリ、テキサスの上Kのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.8
映画館で見られた事にはとても感謝しています。家で見るのとはワケが違った。

相手をよく見たいと思うほどに直視が出来ず、大切に思うほどに逃げ出したくなる力学。これは弱さだと言えばそれまでなんだろうけど、誰しも呪いのように取り憑かれる病だとも思う。虚無や絶望ともまた違う、「パリ、テキサス」以外に表しようのないもの。
トラビスとジェーン、逃げ出していた2人が心に持っていたものは愛と呼びたい。もちろん完成してはいなかったけど、それでも呼びたいです。

自分にとって大切な映画だということが嫌というほど分かった。タイトルや風景、道具のモチーフには映画の魅力(というより重力?)の根拠が詰まっていた。
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