人生ダブルボギー

パリ、テキサスの人生ダブルボギーのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
3.2
perfect daysどハマりしたので同じ監督繋がりで鑑賞。京都シネマのシアターで観れたのありがたい。この監督の映像すごく好きだ、冒頭の荒野と抜けるような空、薄汚れた男の赤いキャップ、煤けたアメ車、ブルー寄りの画面に赤をワンポイント置くのが画面構成+ハッとさせられる美しさでずっと観てられる。役所広司さながら哀愁漂うオッサンの顔を、今何考えてるんやろうな〜と想像させる撮り方がうますぎる。主演女優と男の子もよすぎ。
ただヨォ〜ストーリーが微塵も共感できない。身勝手で大人になれんかったカップルが子供ができても成長できず、それぞれの生き方を選んで、弟に小さい子供預けて両親共々失踪。男は記憶喪失で見つかり(なぜ?)急に弟夫婦を訪ね、身勝手な血の絆で子供からも慕われて母親探しに旅立つて。しかも子供に親への別れの電話させて二度と育ての親の弟夫婦出てこないって。で、見つけた元嫁はテレクラで働いてて、自分には親の資格ないけど子供は会いたがってるから迎えに行ってあげろ、と。ふざけすぎ、なんぼ味わい深い顔しててもハアすぎる。どこでどう心変わりしたかもイマイチわからず、どのキャラにも感情移入できない。メインキャラがカスすぎる。強いて言うなら弟夫婦哀れすぎ、「血の繋がりこそ至高!まあ若いカップル、こう言うこともありまさあね!」を綺麗な映像で投げ込まれる映画。キチぃ〜が、また同じ監督の違う映画見に行くだろな、絵が良すぎるから。