USO

パリ、テキサスのUSOのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
4.3
ずっと見たかったロードムービー。いろんなアメリカの風景がいい。
特に荒野を走る車とスライド・ギターは最高にカッコよく、せつない。

そしてあの覗き部屋のシーン。
よおこんなん思いつくな。
センスの塊か。

この作品、シーンによって登場人物それぞれに心が引っ張られる。
ここではこの人、あそこではあの人って感じで自分が誰目線で見てるのか分からなくなるので、いい意味で安心できない。


一体どこからやり直せばいいのか。
愛する人に出会う前か。
それよりもっと先、両親が男を生む前、愛を語り合った場所までか。

時間を戻すこともできない、かといって同じ場所にいるわけにもいかない。
ラスト、始まりを予感させるトラヴィスの斜め後ろ45度からのあの表情よ。

観た後、時間が経つほどによくなる映画かもしれない。
USO

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