Kota

パリ、テキサスのKotaのレビュー・感想・評価

パリ、テキサス(1984年製作の映画)
3.0
“いなくなってからも、あなたに話し続けた。”

ヴィム・ヴェンダース監督三作目。テキサス州のパリ。4年前に失踪した兄が見つかり迎えに行く弟。テキサスとロサンゼルスの車での移動の中、彼が失踪した理由を紐解いていくロードトリップ映画。

いろんな人のオールタイムベストに入るくらいで相当期待していたけれど、残念ながら自分には解せなかった。哀愁に満ちた演技と音楽、テキサスのカラッと晴れた背景は確かに心地が良いけれど、一番重要な“何故”彼が消えたのか、そして4年後に戻ってきたのかという理由が解せない。

誰かを愛しすぎるとそれを壊してしまう。壊すことを止めるためには離れるしかない。…という事なのだろうか。自分はそんな経験もないし子供もいないから中々感情移入は難しかったし、長いなぁと思ってしまう始末。後半のフェイクミラー越しの会話は良かったけれども、印象的だったのはそのシーンだけかな。どうやらヴィム・ヴェンダース監督は僕には合わないよう。

まぁ似たような作品で個人的にオールタイムベストである“バッファロー66”も合わないって人がいるから、もうそこは感性の問題なのか…。
Kota

Kota