“湿地は死を裁かない。”
青年の変死体に容疑をかけられたのは、幼いころ家族に捨てられてから一人で湿地の中にクラス少女カイヤ。彼女の半生から事件当日までと裁判シーンが交互する、本屋大賞の小説原作だけあって物語が静かなのに至極で最後まで面白かった。
サスペンスかと思いきや、結構がっつりな裁判映画。限られた証言と証拠で結論を考えなければいけないのは“落下の解剖学”にも似ていた。自然に善悪なんてないのかも、ただ生きるのに必死なだけ。沼の底くらい深かったな。ただ、主役のデイジー・エドガー・ジョーンズが湿地で暮らしているはずなのに、毎日パックしてるバリのツヤ肌だったところが違和感(笑)そこはもっと雰囲気だしてほしかったところ。