優しい気持ちに包まれながら、かなしみを感じた。友達へのまなざし、で観た感じ。
コスチューム・アーティストのピュ〜ぴるを映すドキュメンタリー。
10代の頃クラブに着て行くコスチュームを作ったことから始まっているみたい。クラブには自分と同じゲイの仲間がいて、そこでは自由になれた、と。
ピュ〜ぴるが作るコスチューム(というよりキャラクターかな)は夢想的で突飛なんだけど親近感みたいなものも感じる。全く別の世界で暮らしているけど、会えばすぐに仲良くなれる未だ見ぬ友達って感じ。
そんな愛すべきキャラクターもきっと悩みを抱えて生きている。ピュ〜ぴるは自分の分身を作っているのか。
監督は『トイレのピエタ』の松永大司。ピュ〜ぴるとはクラブ時代からの友人とのこと。8年間、ピュ〜ぴるに会う時はプライベートで会うときも含めカメラを回し続けたそうだ。長期間の集積があればこそのものが映っている。そして、友人であればこその、映っていない部分で起きているであろう感情を想像しながら観る、という楽しみ方も出来る作品だと思う。