Osamu

ピュ〜ぴるのOsamuのレビュー・感想・評価

ピュ〜ぴる(2010年製作の映画)
3.8
優しい気持ちに包まれながら、かなしみを感じた。友達へのまなざし、で観た感じ。

コスチューム・アーティストのピュ〜ぴるを映すドキュメンタリー。

10代の頃クラブに着て行くコスチュームを作ったことから始まっているみたい。クラブには自分と同じゲイの仲間がいて、そこでは自由になれた、と。

ピュ〜ぴるが作るコスチューム(というよりキャラクターかな)は夢想的で突飛なんだけど親近感みたいなものも感じる。全く別の世界で暮らしているけど、会えばすぐに仲良くなれる未だ見ぬ友達って感じ。

そんな愛すべきキャラクターもきっと悩みを抱えて生きている。ピュ〜ぴるは自分の分身を作っているのか。

監督は『トイレのピエタ』の松永大司。ピュ〜ぴるとはクラブ時代からの友人とのこと。8年間、ピュ〜ぴるに会う時はプライベートで会うときも含めカメラを回し続けたそうだ。長期間の集積があればこそのものが映っている。そして、友人であればこその、映っていない部分で起きているであろう感情を想像しながら観る、という楽しみ方も出来る作品だと思う。
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