「先に撃たなきゃ殺される!」-ハン・ソロ『LEGO スター・ウォーズ/エンパイアズ・ストライクス・アウト』
ルーカス帝国の暴走が始まった、オリジナルファン怒りの改悪に次ぐ改悪。その主だった例を挙げていきたい。
その1
サンドトルーパーの乗るドゥーバックがCGに。動きが滑らかになった代わりにやたらと脚が細く、支えているのは不可思議な程に。
その2
ベンがサンドピープルを追い払うクレイト・ドラゴンの鳴き声。DVD、ブルーレイ版でも違う。
その3
R2が隠れている岩。97年版→DVD→ブルーレイの順で大きくなる。到底入れる大きさでない。
その4
大都会になったモス・アイズリー。ルークが抜け出したかった片田舎の惑星は、銀河外縁部のハブステーションに。これだけ都会なら出る必要は無いんじゃない?
その3
グリードが先に撃った!ワルな密輸業者のハン・ソロを表すシーンは至近距離で外すトンデモない間抜けに対する普通の正当防衛になってしまった。Bru-ray、Disney+の 4K版ではほぼ同時に修正される。
その5
酒場に出てくる狼人間エイリアン、カマキリ型エイリアンの差し替え。
その6
スリムなジャバ+ボバ登場。やたらとフットワークが軽い闇社会のボスはテンポを悪くしている。造形も変だし。
その7
ヤヴィンの戦いまでを一つのカットに。戦闘機が増えたり、スピード感は増しているものの、特撮とCGの噛み合わないチグハグさは増している。
中には『シャドウズ・オブ・ジ・エンパイア(帝国の影)』のダッシュ・レンダーの愛機、アウトライダーがチラリと登場するなど粋な変更もあるものの、聖典を弄りに弄った挙句、公式と言い張り、限定版のDVDの特典映像のみの収録と出し惜しみをする姿勢には首を傾げざるを得ない。
ブルーレイ版ともなると、全体の色調もモノクロのカラー版のように違和感が際立ち、もはや別物としか言いようがない。Disney +の4Kレストア版では色合いや特殊効果はオリジナルに近づいたものの、まだまだ程遠いのが現状だ。折角のディズニー買収の機会を生かし、是非ともオリジナル版のブルーレイ・ディスクの販売に期待したい。