大一

第三の男の大一のレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
3.6
primeにて鑑賞。
はじめは国の話だったり、国交の話がからんでややこしい。世界大戦後の話を描いているため当時の社会情勢や国の事情を知っていればより楽しめたと感じた。
ストーリーとしては親友の死に隠された秘密を作家である主人公が追い求めていくサスペンスだが、カメラの構図が斜めだったり大きくアオリを入れる形だったり大胆な構図を用いていて面白い。
また夜のシーンはモノクロを生かした光と影によるダイナミックな効果をうまく利用していて印象深いシーンが多い。
ストーリーとしては途中までは気になりながら見つつも真相がわかってからのツメが甘かったように感じる。
ラスト手前の地下水道のシーンは見ていておもしろかったが至る所で聞き覚えのあるテーマ曲が流れその雰囲気なの?となるところも多々あり。
他の人が解説していたが、ハリウッドとイギリスの映画の違いなどを踏まえた上での当時の情勢から描かれている作品とメッセージがこれから先でも語られるべき作品であるという点には頷けた。
単なるストーリーや画を楽しむよりもその背景にある情勢とメッセージにこそ価値がある映画であると感じた。
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