封切りしていたころからずっと気になってた。題名とポスターの構図に惹かれていたから。原作も読んだことがなかったのと、邦画をDVDで借りる事は殆どないので、忘れていたが、もっと早く観ればよかった。
声高に核兵器禁止や原爆の悲惨さを表現している訳ではないが、原爆や戦争が与える傷、身体と心の傷を訴えている。
皆実が告白の時に、『誰かに死ねばいいと思われている』また、
死に際の場面で『原爆を落とした人は、また一人死んで喜ぶだろう』という言葉は強烈な戦争批判。
麻生久美子の情感がこもった演技に、涙が出る。そして儚くも美しい。
世代を繋ぐ物語としても秀逸だと思う。