このレビューはネタバレを含みます
ずっと観たかったキューブリック版。
やっぱりエイドリアン・ライン版の方が好きだけど、オープニングの素晴らしさは断然こちら。
モノクロなのに、ペディキュアの鮮やかな色がまるで目に浮かぶよう。
もっとキューブリックが大胆に作り変えてるのかなぁと勝手に思ってたんだけど、意外と原作に忠実で、99年の作品とほぼ流れは同じ。しかも、こちらはファーロー夫妻など、原作に出てくる脇役もしっかり登場。
肝心のロリータ(スー・リオン)は、うーん何か違う…。
ロリータはもっとお馬鹿さんでなきゃいけないと思うんだけど、こちらはわりとクールで大人しいというか、ちょっとお利口さんに見える。
あと、アナベルのエピソードもしっかり省かれているし…。
ハンバートが少女しか愛せなくなった理由はそこにあるのに。
脚本はナボコフなのに、そこは重要じゃなかったんだろうか?
何かこう全体的に消化不良なのは、色々な規制とかもあって、どうにか作った作品だからだろうか…。