ねぎおSTOPWAR

地下水道のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

地下水道(1956年製作の映画)
3.6
ロマン・ポランスキ監督の同郷の先輩、師匠とも言うべきアンジェイ・ワイダ監督(1926-2016)の1956年製作の「地下水道」。

「世代」「地下水道」「灰とダイヤモンド」は〈戦争三部作〉あるいは日本では〈抵抗三部作〉と呼ばれるそうです。

地下水道とは、追い詰められた兵士たちの逃げ道のこと。
1939年のドイツ軍ポーランド侵攻で第二次世界大戦が勃発。ソ連も関わり国土は戦場となり廃墟と化す中、終戦前のワルシャワ蜂起に関わる話。特にそこにおける中隊の戦線が描かれます。その中隊は圧倒的な攻撃力の差に、退却することになるわけです。退却路は地下水道、つまり下水道。匂いや、疲労、ドイツの毒ガスに、徐々に気力と体力が奪われ、ついには・・。
映画の後半ほとんど閉塞感しかない地下。水が大量にある中、当時の機材でどう撮ったのだろう!?水に濡れてしまいそうで、そんな心配が頭を支配してしまいました。



製作当時ロマンポランスキはワイダ監督の学校に出入りしており、この作品にも参加しているそうです。彼の名作「戦場のピアニスト」は、この作品と時を同じくしています。製作動機は受け継がれていくのでしょうか。