くりふ

顔のない悪魔のくりふのレビュー・感想・評価

顔のない悪魔(1958年製作の映画)
3.0
【Oh!脳!】

前のサイトでちょち話題になったので、懐かしくなり、久しぶりにみて、みた。

50年代の地道にグロいSFホラー。英国産ってのがちょっと珍らし。

舞台はカナダにある米軍基地。周囲で謎の連続殺人?事件が起き、原子炉を使う実験が原因だ、と地域住民に責められた軍の担当官が、調査に乗り出すが真相は…

……あっちょんぶりけ!

まず、米軍基地はこの頃から現地で嫌われていたのね、と納得(笑)。英国映画だからこその設定でしょうが。

一方、原子力の扱いが…

…空を飛び交う戦闘機に、放射能を飛ばして新型レーダーを運用??

…原子炉は、ダイナマイトで爆破すれば稼働が止まる??

こういうコト平気で描けるコトが一番のホラーでした。時代ですねえ…で済ませるには、あまりに脳タリン、というか、脳ナシですね。

で、要はマッドサイエンティストの妄想が、科学力で実現してしまった、というトンデモ物語なのですが、その犯人たちが唯一、見どころ。

コマ撮りアニメでねちねち蠢くそれが…多分、図鑑にも載っている通りのノーです、ノー!まんま!とりあえず寿司並みには新鮮だ!

ある意味、イレイザーヘッドの赤子より強烈で、子供が見たらきっと、楽しい悪夢が見られます。で、潰される様が、これがまた…。

他に残った売りものは、地味なヒロインさんが、地味にシャワーシーン入れサービスしているコトくらいでしょうか。でも彼女、この時代らしきロケット巨乳は評価できます。評価すべきはブラかもだけど。

スター不在で演出凡庸なモノクロ映画なのに、CG盛り盛りの現代大作より、面白さがスッキリ見えるところで意外や楽しめる。

今後は、娯楽映画はこうした旧作掘り出しに専念しようかなあ。

<2019.7.21記>
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