ひで

ディパーテッドのひでのレビュー・感想・評価

ディパーテッド(2006年製作の映画)
3.9
おなじみの音楽に、細かい演出の数々。
やっぱり面白い。

印象的なシーンは、コステロの最期。
息子のように育ててきたコリンに撃たれながらも、満足気な表情を浮かべる。それも、大きく「IRISH」と書かれたTシャツを着た状態でというのが良い。
清いコリンを悪の道に引きずり込んだコステロにとって、本望とも言える。また、アイルランド系移民としてアメリカで成り上がっていき、殺される様は、アイリッシュとしての象徴のようだ。まるで、アイルランド系移民でありながら、大統領までのし上がり、暗殺されたジョン・F・ケネディを彷彿とさせる。
このロジックに従うと、コリンも殺されなければならなかったのである。

最も救いがなかったのは、ビリーだろう。自身の存在を見失い、揺らぎ続ける。
人間どこかに所属している意識がなければ、正気が保てないのだなと思う。

因果応報というか、なんというか。
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