長い事食わず嫌いで観ていなかった「ファイト・クラブ」。
まず、1周目。「なんか深そうだけど、頭がこんがらがってきたぞ…」となる。オープニングなんて、チカチカしすぎて「ちょっと!目がつらい!」。その後も続けて観ると、なんとなく「これ、何か意味ありげ。何かあるな…」って感じるけど、全部理解できたかと言われると…うーん、微妙。そして最後のオチ。え?そう来る?良く分からんね。
分からんので不思議と2周目で確認したくなる。
そして、2周目。この映画、1周目では「何これ?」って思ってたことが、2周目になると「おぉ、なるほど!」ってなってくるのがロジカルで楽しめるところ。「これって現実なの?それとも幻?」って、まるで夢と現実の境界線が曖昧になる瞬間を味わえる。そして、資本主義社会の中で「普通」って何なんだろうっ……て、改めて考えさせられる。
登場人物たちが、まるで氷河期の泥沼の中で足掻いてるみたいな姿に、妙に共感しちゃう部分もある。就職、少子化、ストレス社会、結婚、将来の不安、閉塞感、格差…。もう、今の社会の問題をガッツリ盛り込んでるから、見てると「いやぁ、現実も大変だけど、この映画も相当だ。少なくても日本ではこうはならん……。」って、ちょっと引いて観てました。
結論としては、「ファイト・クラブ」は一度観ただけじゃ終われない映画。2周目からが本番で、見方がガラッと変わる。だから、最初は「なんだこれ?」って思った人も、もう一度観ると新しい発見があるだろう。
最後のアレで終わるあたりから、近代における資本主義社会における普通と思われている物やお金の消費やその為に必死で働くのは幻想で、そんな価値観はぶっ壊してしまえ。人は誰しもいつかは死ぬのだから後悔しないように女に告白してセックスしてぐっすり寝ろとでも言いたいのかも?
でも、タバコのポイ捨てとか反社会的なことには手を出さないでね!
2024/08、U-NEXTにて鑑賞。