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ファイト・クラブのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
4.2
久しぶりに観ても、オチが分かってても面白いな、これ。
とは言え、オチを知らずに観た1回目の衝撃は凄かったなぁー。

それまでこういう映画を観てなかったからか、それともそもそもこんなパターンの映画がなかったからか、まさに「目から鱗」的な「えーー!それかー!」っていう衝撃がたまらん。エドワードノートンと同じぐらいこっちも驚くわ。

フィンチャー監督が奇才と呼ばれる由縁。常識的な価値観で観てると絶対に足元掬われる映画。というか、まさにエドワードノートンがまさにそれで、我ら見てる方は完全にエドワードと同じとこから始まるからそりゃ足元掬われる。掬われるべくして掬われる。気持ち良いほどに、完膚なきまでに。

エドワードノートンとブラピのキャスト力のバランスが絶妙。どっちかが弱くても、どっちかが強くてもこの映画は成り立たない。

企業のブランディングだの、広告だの、大量生産大量消費とか、大企業や世界的なマスの流れに乗っかり均一的な型にはめられて、疑いもせずに刺激があると勝手に思い込んで生活を送っていることに気付いたエドワード。

それもこれも“彼”のおかげ。
“彼”のおかげだが“彼”によって色々生活が変わり始める。地下の格闘集団「ファイトクラブ」が自然発生的に出来上がり大きくなり、勝手に動き始め、何やらそこに収まらない謎の計画が動き出す、、、、と。

オチへの流れも、オチも、オチた後も、最初から最後までまっすぐテンポ良く向かうので観てて気持ち良い。気持ち良いほど騙される。エドワードの「自滅」→「解放」→「疑問」→「理解」→「抵抗」の心境の変化や状況理解と共に変わるスタンスがまた良い。
観てるこっちもそれと同期して観てる感じ。

最初から最後まで何かのめり込んで魅入ってしまって、エドワードと一緒にテンション上がったり落ちたり、騙されたり、怒ったりできる映画。

音楽もカッコいいし、テンポも良くてクールで爽快。
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