Akito

悪人のAkitoのレビュー・感想・評価

悪人(2010年製作の映画)
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『失ったり欲しがったりする人間を、馬鹿にして眺めている。』
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言葉で表せないから映画にする。それを再確認させられた作品だった。
レビューなんてもので作品の本質は浮き出ないんだなあ。
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途中で作品の見方を変えさせられた。
祐一と光代に感情移入出来なかったけれど、佳男の語りによって自分に喝を入れさせられた。
殺人をした人間を嫌う傾向が自分にはあると気づいた。当たり前かもしれないけど、それを実感するのって大事だと思う。
うちらって簡単に人を馬鹿にするよねって言われたような気がする。

「殺人を告白するシーンで光代が浮かべる店員への愛想笑い」
「房枝が報道陣から逃れた後の座席での表情」
本質はそういった機微にも映っていたように感じた。俳優部の底力を見た。凄い。やるなあ。
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