犬神家の一族よりは観づらいが、悪魔の手毬唄よりはまだ観やすい。映像に華がある良作。
犬神家の一族→悪魔の手毬唄→獄門島、順番に映画シリーズを視聴してきましたが、前作から引き続き人物の相関図が非常にややこしいです。
観れば観るほど一作目の完成度の高さを実感します。
ただ、今作は前作よりは観やすかったです。
流動的な前作とは違い、今作は人物がパートごとに区切られて登場するので、相関図は"まだ"作りやすい方でした。
非常に絵に力がある作品で、釣り鐘、逆さ釣り、崖など、演出やロケーションは非常に魅力的な作品です。
ただ、事件の内容は前2作と比べると「悪くはないけど、う〜ん…」な出来です。
金田一の見せ場や活躍がイマイチな点と、動機がイマイチしっくりこない点、流石にマンネリな見立て殺人など、内容が映像に負けている印象でした。あと、回想シーンの長さと、事件が段々あっさりになっていったのも気になります。
全体的に引っかかった点が多々ありましたが、映像作品としては非常に綺麗です。ただ、何度も言いますが、前作同様観づらい作品です。
あと、今作は原作とは大きく違うみたいですね。
【金田一少年の事件簿 魔神遺跡殺人事件】は今作をパロディした事件ですが、元はおそらく原作じゃなくて今作の映画版なのかな?犬神家の斧琴菊もパロディ元かも?獄門塾殺人事件というのもありますが、内容は全く違うかったはず…。