このレビューはネタバレを含みます
明もまだ12歳なのに、弟妹達を心配させないように、大人にならざるを得ない状況なのが辛かった。唯一子供でいられる瞬間が1人でボール遊びをしている時なのも見ていられない。この映画をこんな可哀想な子供たちがいるんだと他人事としか見れない私のように、他人事として知らないふりをし続けた結果起こったのがゆきの死なのがいたたまれなかった。最後の方で明目線と思われるスーパーの中を映した場面があるが、服に穴が空いた明らかに異様な少年が歩いているはずなのに誰も一瞥すらしない。その場面から他人を知ろうとすることを放棄した、現代の東京に住む私たちに、このままでいいのかと疑問提起をしているように感じた。
地面に埋められるゆきと空に飛び立つ飛行機の対比が見ていて苦しかった。