けいと

許されざる者のけいとのネタバレレビュー・内容・結末

許されざる者(1992年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかく純粋に面白い。本当に隙がない完璧な映画。
キャラクターの振り子が物語を飽きさせることのない良いスパイスになっている。頼りない姿や情けない姿を見せるキャラクターがゾッとさせるような残酷さを持っていて、威勢を張っている人物ほどあっけなくやられたり弱かったりする。この振り子が印象的な怖さや人間臭さにつながっていて本当に面白かった。
演出ではカット割りが多く、その撮影労力とセンス溢れる編集に脱帽する一方、多くのショットで端役も含めて顔がしっかりと撮られているので全編において映像に魅力が満ちていた。地平線を中央に置かず、雄大な自然を美しく捉えるロングショットも西部劇として完璧である。面白くてもすぐに内容を忘れてしまう映画がしばしば存在するが、この映画は少しのきっかけでそのシーンを鮮明に思い出すことが可能だろう。やっぱりイーストウッドが振り向くショットは最高にカッコいい。

個人的に好きなレビュー↓
https://cinemore.jp/jp/erudition/1563/article_1564_p1.html
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