DORATARO

許されざる者のDORATAROのレビュー・感想・評価

許されざる者(1992年製作の映画)
3.6
イーストウッド、ジーン・ハックマン、モーガンフリーマンという枯れ専には嬉しい名優たちが作り上げた「最後の西部劇」。そう呼ばれる所以はそれ以前の西部劇やカウボーイの渋くてかっこいいステレオタイプを全部覆すような物語や演出によるところだと思います。

賞金のために重い腰を上げ仕方なく殺しを請け負う元ガンマン、田舎町を暴力で取り締まる排他的な保安官、自らの功績を吹聴する賞金稼ぎ等々。この物語には悪を裁くヒーローと呼べる人間は一人もいない。町では女性の意見は尊重されないし、カウボーイたちは独裁者みたいな保安官に言いなりで、西部開拓時代の男たちなんてこんな奴らだと言わんばかり。アクションに関しても火薬が湿っていて銃が不発したりやたら外したり。でも実際はそうでしょってことなんですね多分。

「ダーティハリー」でも考えさせられた人が人を裁くこと。この作品にも通ずるテーマだと思います。タイトルにある「許されざる者」とは一体だれを、なにを指しているんでしょう。派手さは皆無ですが是非考えながらご覧ください(-ω-)/
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