女

21グラムの女のレビュー・感想・評価

21グラム(2003年製作の映画)
3.9
観たかったやつ。
心臓移植をめぐるお話、といったらさっぱりし過ぎかしら。そのまま時系列で進められたら、重いだけの作品だったけれど、バラバラに見せてくるもんだから頭の中で繋ぎ合わせる作業のおかげで“重いだけじゃない何か”になっています。すごいすごい。
で、不思議なのはその分、登場人物のキャラクターと背景が色濃く出ること。感情移入しすぎない程度のテンポで次の場面に移るので、どのキャラにもいい深さで入り込める。なんともいえない後味が残るわぁ。

私、これ《素敵キャスト作品》だと思います。絶妙。ナオミワッツ最強説。必要かどうか問われそうな長めのラブシーン、私は好きでした。
あと不妊治療のシャルロットゲンズブールさん。不妊系はね、仕事柄現場を少し知ってるんですが、うん、そんな感じ。うまく言えないけど。

21グラム。分かるようで分からないけれど、それでも人生は続くのならば、私は楽観的に受け止めるよ。不謹慎かもしれないけど、私が出来るのはそれぐらいよ。
今日も明日も丁寧に生きたいと思う映画。
女