市川崑監督。
世の中を渡り歩く渡世人の物語。
ヤクザの一家に一宿一飯の義理でわらじを脱ぐ渡世人。
そんな若者が「源太」「信太」「黙太郎」と三人で。
各宿場の親分の間を、旅で行来して、親分の評判を語り合ったり、目標は大親分の子分になる事なんて・・。
物語は、当時の日本の元風景のロードムービーでリアルな感じに。若い渡世人のお財布事情やら、行動心理。恋愛から義理に縛られる親殺し・・。
ラストの儚さ。
市川崑が、同時期に「木枯し紋次郎」(TV)を撮っていたので、画面構成がよく似ています。
でも三人共、紋次郎程の大物ではないので、物語自体が青春ドラマ的に、そしてナレーションを入れて若干のコミカル感も。
主演は萩原健一ですが、エピソードは小倉一郎がメインに。
そこに、尾藤イサオ。
この頃のショーケンは、やたらカッコいいです。小倉も、当時は絶大な人気で「仁義シリーズ」「俺たちシリーズ」と、主役を演じてました。
私が、この作品で光った役者は、小倉一郎にひっぱられて、旅の道連れになった「お汲」役の井上れい子です。