荒ぶる魂たちのヒチのレビュー・感想・評価

正統派ヤクザ映画。いつものはっちゃけた演出は鳴りを潜め、代わりに叙情的な側面が強く出てる。「たかが人生、ドカンと弾けたれ！」という台詞に代表されるような、主人公達の刹那的な人生への鎮魂歌。荒ぶる魂たちというタイトルが内容をそのまま表していて見事。

三池監督は闇社会に生きる荒々しい男達がふと童心に返った瞬間を描くところが良い。一見気丈に見える男達の脆さや過ぎ去ったものへの哀しみを感じて泣ける。