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ドッペルゲンガーのgrpcdのネタバレレビュー・内容・結末

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

天才肌の雇われ技術者(役所広司)の前に現れたのはやたらと気さくなドッペルゲンガー。画面に役所広司が二人いるとさすがに顔圧が半端ねぇっす…。
二人の役所広司の行動を効率的に描くため、時折画面が漫画のコマ割りみたいに分割されて並行して物語が進むのが独特。時間をかけるべきところはじっくりと、それ以外はテンポ良くサクサク進む。
バールのようなものでの容赦ない打撃や突然の後ろから突き落としなど黒沢清らしいゾクっとくる場面はやはり最高。ヘラヘラした若者を装いつつドス黒い野心を秘めた悪ユースケの怪演も印象的。
暴力描写はあるものの全体的には軽い仕上がりで、発明した人工人体のボディが自殺するかのようにフラフラと海へ転落していくラストシーンは哀愁とコミカルな爽やかさを湛えている。エンディングで流れる陽気なインスト(Pe'z)もイイ味出してるな〜 総じて実験とエンタメのバランスが良い名作。
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