珍念

メタリカ:真実の瞬間の珍念のレビュー・感想・評価

メタリカ:真実の瞬間(2004年製作の映画)
4.0
やはりメタリカはジェームズのワンマンバンド的な雰囲気が濃厚なのであろう。リフマスターとして圧倒的なギターテクニックを誇る彼の作り出すリフは楽曲上欠かせないし、何よりあのリフがスラッシュメタルというジャンルそのものを作った。そして唯一無二のボーカル。メタリカは、ジェームズヘットフィールド&メタリカでも良いくらいなのだ。

その一方で仲間を大切にする精神は強く、古い友人のラーズとは家族以上の絆で結ばれているし、事故で亡くなったクリフのことはいつまでも心に引っかかっている。超モンスターバンドメタリカであっても、アーティストとは何と繊細でナイーブな生き物なんだろうか。極限状態まで追い詰められ仲違いする親友たち、ギターソロは無しだと言われ鼻白むカーク、そしてどんなにヒットしても俺にとってメガデスはナンバーツーだったと過去の過ちを後悔するテイブ・ムスティン。

それでもバンドは続くのだ。
カウンセラーの力は大きい。あのとき、イギリスにもカウンセラーがいれば、ビートルズは解散しなかったかもしれない。
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