なまにく

ブリットのなまにくのネタバレレビュー・内容・結末

ブリット(1968年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

マックイーンが格好良いとのことで初鑑賞。ガンホルダー着けてタートルネックにトレンチコートとめちゃくちゃ格好良いですね。お洒落さんめ。

ブリット、だなんて題名で、主人公もブリット警部補だなんて名前してるから、結構激し目な映画なのかなって観てみると案外丁寧で、特に個人的に驚いたのは部下のスタントン刑事とジョー・ロスがヒットマンに殺された後、救急車に運ばれるくだりが物凄く丁寧だなって感じて、救急車が着て、警部補も同行して、病院に着いて、そのまま緊急手術をして終わって、の流れが一つも省略されてなく、しかもBGMも全くないっていうのが物凄くリアルだった。特に緊急手術の様子とか淡々としてるし、心拍測る機械は当たり前だけど今と違ってメトロノームの音するし、それ以前にエレベーターの扉の開閉音がめちゃくちゃガガガガガッて恐ろしい音がして、これが1968年のサンフランシスコ市なんだ……ってとても実感しました。多分こういう楽しみ方じゃないんだと思うんですけど、それぐらいセットにCGなどでは再現できない当時のリアルさがあるってことですね。

また台詞がそこまで多くなく、少なくもないという進め方も個人的に好みで、勿論それによって初めはちょっと混乱するかもしれないけど、大筋は複雑ではないので楽しめました。デルゲッティ部長刑事はなんだかんだブリット警部補に信頼寄せてるし、ウィラード医師とも会ったばかりで深い付き合いはないが、上院議員のおかげで気持ちが一致したり。このウォルター・チャルマース上院議員がとても好きになれない性格していて、シンプルにブリット警部補がそれを嫌っているのがとても名前の通り直球で良いと思います。正直めっちゃスカッとしました。

中盤を超えてくると迫力満点のカーチェイスにテンションが上がりました。マックイーンのフォード・マスタングGT390と相手のダッジ・チャージャー!クルマには全く詳しくないですが、ダッジ・チャージャーは他作品でもよく悪役が乗るクルマとして観られるそうで、この気に覚えます。サンフランシスコのアホみたいな急斜面をチェイスするので、近隣住民はたまったもんじゃないですね!というか、このカーチェイス中、全く道筋とは違う映像がカットインされていたらしく、正直日本に出たことない私には全く気付きませんでした。だから編集賞取ってるのか!ほえ〜

飛行場のシーンも驚いたのは銃を当たり前のように持ち込んでいること。驚いたよね!セキュリティガバガバじゃん!でも他のこの頃の映画でも割と機内で煙草吸ってたりしてるから結構緩いんですね。面白い。
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