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ロスト・ハイウェイのmfgのネタバレレビュー・内容・結末

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


(※ 個人的に複数回鑑賞すること推奨)

部屋とビデオテープと前髪眉上ぱっつん美人妻(※ とテナーサックスミュージシャン夫←)/起こったとおり記憶したくないために記憶は常に自分なりにするという夫の信条/自称自宅にいる男(夢で見た偽美人妻の顔…?)の不気味さ半端ない…(リアル喪◯福造…?黒尽くめの服 眉なし 青白い肌 深紅の唇 かっ開いた眼 不安感を煽るような張り付いた笑顔 etc…/招かれざる客になりたがらないとこは吸血鬼伯爵チック?/ナイトプールぱしゃぱしゃのアゲアゲ空気とは対照的な存在感が不気味さをより一層引き立たせる…)/記憶にない 頭痛 不眠 耳鳴り etc…は悪霊の憑依による霊障の場合も…要注意!/(小さな小屋が火事になるイメージ)/監獄イリュージョン→若さ故にちょいやんちゃで愚かそうだけど根は真面目そうな整備士青年(前科あり/で悪そうな仲間もいるけど、雇主に職場復帰を喜ばれたり ボスから腕を買われて可愛がってもらってたり…)に…“これは本当に気味の悪いことです”ってことは現実に起こりうる…?(引き取りに来たご両親のグラサン黒革ジャンジーパンのペアルックとかソファに並んで座ってドキュメンタリー番組見たりしてるとことかが何気ツボ)/全ての煽り運転手に送りたいボスからの有難いお言葉(“交通安全の本をよく読んで勉強しやがれ”“ルール違反は最低だ” etc…)とお仕置きが最高/(仕事中にラジオから流れる音楽(テナーサックス夫のプレイ)に嫌悪感…→なんか嫌はなんか意味がある)/ボスがぞっこんな金髪美人な女(前髪眉上ぱっつん美人妻とそっくり)に恋しちゃうというベタにヤバいフラグ…(乳首透け透けセクシードレスで現れてモーションかけてきた金髪美人を一度は断る理性は立派だったのに、やっぱり本能に負けちゃってボス同様に自分もぞっこんに…)/(→全てを知りつつも 一度は笑顔で脅迫的忠告をしてくれるボスは怖いけどまだ慈悲がある…?)/青年良心も口を閉ざす“あの晩のこと”/ボスからの忠告①:全てを知りつつも遠回しな牽制(自分がぞっこんな金髪美人に言い寄ってる男を見つけたら銃をその野郎のケツに突っ込んで脳ミソを吹っ飛ばすとニッコリ)/次第に顕になっていく金髪美人の男どもを絡め取っていくような魔性(ボスとの馴れ初め(=頭に銃を突きつけられた状況においてなお男を魅了するストリップ)/ボスから逃れ青年と駆け落ちするための資金調達のため として青年を妙に細かい計画の強盗に誘ったり…/→実行後は罪を全て青年に着せ、戸惑う青年に“そっくり頂いて逃げるのよ”と手慣れた手つきで死体から宝飾品を剥ぎ取ったり…/etc…)怖…/ボスからの忠告②:ボスからの電話→ボスの友人として例のリアル喪◯福造に交代→テナーサックス夫と同様な会話の後、極東での死刑宣告についてのご教示(極東では死刑宣告を下された後特別な刑務所に送られ、ある日銃殺隊がいきなり後頭部に銃弾を撃ち込む…とのこと)→ボスからの“お前さんがまだ元気なんでよかった”(←殺害予告?)で通話終了…涙出ちゃうくらい怖い…/→…のに せっかくのボスの2度目の忠告も無視して金髪美人の口車に乗っちゃって…殺っちゃって…どんどん堕ちていっちゃって…(金髪美人の指示に忠実に従う生真面目さがなんとも哀しい…)/強盗殺人現場のモノクロ写真(ボス×前髪眉上ぱっつん美人妻×金髪美人×テナーサックス夫)/(→それを発見しフリーズして鼻血ブーしたり26号室の幻影を見たり etc…精神的肉体的に異常をきたす青年だが… )/一度は殺人を犯してしまったことに怯えたのに、金髪美人の甘い言葉にころっといてこまされちゃう青年の愚かさ…/再・小さな小屋(砂漠の故買屋)が火事になるイメージ(逆再生)/逃亡後、夜の砂漠で車のライトに照らされて上になったり下になったり…(真に愛ある関係で普通のラブストーリーだったらこれもまた一興だったのに…)/→“お前が欲しい”に“あんたにはあげないわ”と青年に背を向け小屋に向かう金髪美人→殺意からか車内の銃に目が向くと そこに現れる喪◯福造(しかし一瞬目を離すと消える…)/→(サックス夫として…)小屋で待ち受けカメラを向けてきて名前を問いただす喪◯福造→逃亡 …ここにきて喪◯福造が悪魔祓い士チック…?/“ロスト・ハイウェイ・ホテル”(前髪眉上ぱっつん美人妻×ボス(in 26号室)/→ボスを襲い、車のトランクにボスを詰め込んで車を走らせる(その様子をカーテンの隙間から覗く喪◯福造))/→人気のない所に着き、トランクを開けた途端にボスからの反撃!形成逆転かと思いきや…“誰か”(=喪◯福造?)から手渡されたナイフでボスの首を切りつけ…/→ボスからの“狙いは何だ”との問いに、いつの間にか並んで立ってた喪◯福造からボスへボスが関わるポルノの映像が流れるハンディを手渡される/→“お前と俺ならもっとすごいポルノを撮れたな そうだろ?”とのボスに容赦なく銃撃を喰らわせてトドメを刺す喪◯福造、その後にサックス夫に何かを耳打ちして消える…/強盗殺人現場の捜査にて明らかになってくる真実(例のモノクロ写真には金髪美人の姿などなく…/前髪眉上ぱっつん美人妻=殺された女/部屋中に残された指紋)/ボスの死を告げると同時にvs.警官隊でカーチェイス→フリーズ…?/(エンディングに答えがある…?)





リンチの詩的な台詞好き/全体を漂う重い空気感も好き/何かこの世ならざるものをも示唆するようなとこ?(現に目の前にいる男が自宅にかけた電話に応答/無人であるはずの自宅に一瞬灯る光/自宅に送られてくる謎のビデオテープに写された殺人をする自分自身の映像→人殺しとして囚われの身に…/ etc…妄想?幻覚?…それとも超常現象?)も素晴らしいと思う/象徴的なものを印象づけるようなカメラワークとか演出とか…?(夜に車を走らせての道路/電話口の唇/黒電話の鳴る音/逆再生される燃える小屋 etc…)も好き/妄想に取り憑かれる怖さ…猜疑心や自己保存からなる自己愛が原因…?(→プライド高い人は要注意かも…)/色々な背景とか感情とかが複雑に混ざり合ったような濃厚なベッドシーンも美しくも怪しげで…/刑事2人組(髭の恰幅の良い刑事&薄くなってるめの刑事)が何気可愛い/“記憶は常に自分なりに”“起こったとおり記憶したくないんです”…現実逃避?自身の過去を客観的に見つめ直し 反省して教訓を得たりするためにも起こった通り記憶することも大事だと思う…(それが自身の安否を分けることにもなりうるのでは…?)/何の理由もなく鳴りだす誤報ばかりの警報装置…果たして本当に理由はないのか…?誤報なのか…?/“前に会いましたね”という台詞はラブロマンス的素敵展開にも不気味な恐怖展開にもなりうる/他人に“君はイカれてるよ”と言う前に自分自身がイカれてないかをよく鑑みることも必要…?/刑務官のブラックユーモア(“何て野郎だ あの女房殺しは哀れだな”→“どの女房殺し?”)の切れ味抜群

→雷撃の音と共にチェンジ…?
チェンジ後に青年を尾行する刑事2人組もまた人間味溢れててなんか可愛い(彼女を夜のドライブに誘い出しそのままカーセックスになだれ込んだターゲットに気まずい沈黙…/ターゲット×金髪美人の情事に対する“あの野郎はお盛んな男だ”とか、“まさに最低だ”→“あの野郎が?”→“この仕事さ”とか…/ etc…)/ボスの言動が何気ツボ(“(整備後の車の乗り具合について)クソのごとく滑らかだ”/ “(煽り運転手に対して銃を突き付けながら)交通安全の本をよく読んで勉強しやがれ ルール違反は最低だ” etc…制動距離や交通事故死者数等にも言及し交通安全の本を買うことを誓わせる/ etc…)/大物は普段穏やかだけどスイッチ入ると恐いもの…(⇔小物は普段傲慢だけどピンチには弱いもの…)/(青年の一目惚れシーンbgmより…一目惚れって確かに“魔法の一瞬”かも/→それによってすべてが変わることもある/想いは伝わる、目は口ほどに物を言う/ひと時が永遠に感じられる→時間には相対的時間と絶対的時間がある)/駆け落ち資金のための強盗のカモ(=前髪眉上ぱっつん美人妻がパーティーで親しくしていた男、ポルノ映画関係者)に対し“その男と寝たのか?”とか“よかったか?”とか問う青年の純粋さが残るとこ?がなんとも…/(→実行現場で上映される金髪美人のポルノもまた青年を煽る策略なのか…?狡い…/→実行後に落ち着いた様子で下着姿で現れる金髪美人…カモの服装から見ても絶対アレしてたよね…/→予期せぬカモの復活に予期せぬ?殺害/→慌て怯える青年と冷静に死体から装飾品を剥ぎ取る金髪美人…冷静というか冷徹な目が怖…/ここまできての“あんたにはあげないわ”は小悪魔にも程があるというか大悪魔というか…)/


教訓:煽り運転とポルノはだめ/目の欲 肉の欲等に溺れた真も義もない行動はだめ→自分を律し人間として正しく生きる健全な道を選ぶべき/忠告(慈悲ある脅迫とも言えるかも…?)には素直に従いましょう/恋に盲目になってはならないし、甘い言葉には要注意…現在の自分の在り方を客観的に見て それが正しいかどうかを真なる目で見極める智慧が必要/
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