ロスト・ハイウェイの作品情報・感想・評価・動画配信

「ロスト・ハイウェイ」に投稿された感想・評価

324

324の感想・評価

4.0
トランスとドライブ。並行・混線・円環する世界。心象の深夜高速。音楽センスが絶妙で笑ってしまう。
感じろ!考えるな!ゴーモンのような思わせぶりに身を委ねているうち、いつのまにやら心地よくなってくるのがリンチ・マジック。
デイヴィッド・リンチの事1ミクロンも知らなくて軽い気持ちで観たら。
超難解物件だった。
迷子が過ぎた。
ノーランどころじゃないよ。

冒頭からよく掴めず話は進むが、30分辺りで劇的に展開。
そこからは時間を忘れて食い入る様にガン見。
難しいからこそ見応えあり。
この難解のご褒美は、きっと最後の最後に全部明かされるのだ。

が。
まさかの。
何も教えてくれないまま終わる。
この先生そのパターンですか。

理解出来ないけど、随所に見応えはあるし、観終わった後の変な感じは嫌いじゃないんだけど…

マジでむずい。
衝撃度は今年1番だった。


Special thanks doze shepherd sama
サックス奏者のフレッドは、インターフォンで「ディック・ロラントは死んだ」という謎のメッセージを聞く。その後、ビデオテープが届けられ、そこには妻レネエを切り刻む彼の姿が映っていた。意識を失い、やがて目覚めた彼は、妻殺しの容疑で死刑宣告される。しかし、独房に入れられたはずのフレッドがいつの間にかピートという青年に変わっていた。

ストーリーは難しいです。観る前から難しいという評判を知っていたので、細かくメモをとりながら観たのですが、なんとなくこうじゃないかなというレベルでしか分からなかった。

本作は前半にフレッドの話が描かれ、後半にピートの話が描かれ、終盤にさらにストーリーが大きく転換するため、頭の中が混乱しました。特に時系列を意識すると余計に訳が分からなくなりました。

じゃあ、面白くなかったのか、というと非常に面白かった。分かってないけど、ストーリーにグイグイ引き込まれて、謎が謎を呼ぶ展開になぜかハマってしまいました。フレッドの話に出てきた人物がどんどんピートの話にも出てくると、私は頭の中で色々な考えが浮かんできて、謎の答えを知りたい欲求があふれてきました。特に、顔を白く塗った謎の男が気になって仕方が無かった。

とても気に入りました。非常に面白かった。
個人的にリンチ作品の最高峰。
デヴィッドボウイのトラックに載せた闇に吸い込まれるようなタイトルロールから心を持っていかれる。

ここでは「ツインピークス」で確立したブラックロッジ的概念を活かしているがサイコジェニック・フーガがモチーフであるので語り手自身が信用できないことを踏まえると何とも言えず。

だが一方で心因的問題がないとブラックロッジとの関りが持てないとも考えられなくもない。(映画の終わりで始まりに戻るのはブラックロッジでは時間の概念がないからだ、とも考えられるので)

構造的にはメビウスの輪を連想するとわかりやすそう。

ビル・プルマンは相性良さそうだったけど出演はこれきりだったのが残念。
(ジェニファーの作品には出演)
処女作『イレイザーヘッド』(1977年)から代表作として名高いTVドラマ『ツイン・ピークス』(1990-1991年)に至るまで、デヴィッド・リンチの世界にはいつも魔界に通じる道があります。そして魔界はやがて「あちら側」から「こちら側」へと反転することになります。

物語や映画を作るときに用いられるmetaphor(メタファー)という概念がありますが、simile(シミリー)と対比するように捉えられています。日本語にするとメタファーが暗喩(あんゆ)となり、シミリーは 直喩(ちょくゆ)となります。またそれぞれの用い方としては、暗喩は「扉を開けるとそこには一輪の花が咲いていた」となり、直喩は「扉を開けるとそこには一輪の花が咲くように彼女が立っていた」となります。

つまりある象徴性を持たせたうえで、それが象徴であることを説明したものが「直喩」となり、説明しないものが「暗喩」となります。ですから直喩の場合はその象徴が現実世界のものごとと1対1の関係で結ばれるのに対し、暗喩の場合は1対1の関係を解(ほど)くように自立しながら、他の喩(ゆ)と響き合うような世界を形成することになります。

優れた物語は必ず暗喩のほうを用いています。

たとえば『ガリヴァー旅行記』(ジョナサン・スウィフト著, 1726年)はすべて暗喩で書かれています。小人の国・巨人の国・飛ぶ島・馬の国など様々な異界へと航海していく船員ガリヴァーが遭遇した出来事は、当時のイギリス社会を風刺したものとされておりまた実際にそうなのでしょうが、物語としての生命力は実社会と1対1の関係で結ばれては「いない」点にこそあります。

そのため暗喩で表現されたものに説明を加えることは、直喩へと下位互換(かいごかん)するようなものだろうと思います。僕が解説を嫌う理由はここにあるのですが、分からないなら分からないままに自立した世界として暗喩を引き受けたほうが、体験としては豊かだろうと思います。

そしてデヴィッド・リンチもまた、暗喩を暗喩のままに描いた映画監督のはずです。



この『ロスト・ハイウェイ』はデヴィッド・リンチ作品のなかでも難解とされているようですが、系統的には遠くにヒッチコックの『めまい』(1958年)を継承しながら、近くには『メメント』(クリストファー・ノーラン監督, 2000年)や『マシニスト』(クリスチャン・ベール主演, 2004年)へとつながるサイコスリラーになるだろうと思います。

いずれの作品にも「信頼できない語り手(Unreliable narrator)」が登場します。『メメント』と『マシニスト』では直接的に主人公がそうですし、『めまい』の場合は愛する女性への喪失感から、間接的に主人公が同様の状態に追い込まれていくことになります。

ミステリー(謎)には必ず謎解きがありますので、この3作品にははっきりとしたトリック(仕掛け)があります。しかしながら本作の場合にはトリックのような明確なものがなく、ほとんどミッシングリンクのように魔的な装置と溶け合っているため、解き明かすことは不可能になっています。また解き明かすことには、ほとんど意味がないように僕には思えます。

話の大筋としては、妻(レネエ)の浮気を疑って殺した夫(フレディ:サックス奏者)が、逮捕されたのち別人物のように振るまいながら不倫相手2人を殺して逃走するというもの。動機も筋が通っていて、たいへんシンプルな話です。難解とされるのはその意味のなさを知りながら、それでもとこだわりたくなるからかもしれない。

以下、僕なりの観方でネタバレしますので未鑑賞の方は避けてください。



刑務所に入るまではフレディの「記憶」を僕たちは見ていたことになります。ただし「いつの時点」での記憶かは伏せられている。さらにその記憶は現実と捏造を交えて再現されています。

インターホンの声:
ラストシーンと円環していくような、ミッシングリンクにするためのリンチ的な遊びだろうと思います。映画内の話としてはラストシーンの後に捏造された記憶だろうと思います。

ビデオテープ:
妻殺しの記憶が蘇ってくる心理的現象。

2人の刑事:
実在はしていてフレディの家を訪ねたのも事実。細かいやりとりは記憶の捏造。

妻レネエ:
ビデオテープのやりとり以外はすべて現実(公演にこない・セックスに失敗する・パーティーに出かける・隠された過去など)。

白塗りの男:
フレディのなかの心理的幻影。

アンディ:
実在する妻の不倫相手(パーティー会場で白塗りの男に言及するのはフレディの記憶の捏造)。

そして逮捕され第1級殺人の有罪判決を受けたのち、フレディは独房に入れられピートに変身する。しかし本当に変身したわけではなく、実際には何らかの理由で釈放されたのだろうと思います。フレディの内的な問題としてピートに変身しなければならなかったのは、それまでの自分や妻殺害への罪悪感から逃れるためだった。

第1級殺人の有罪判決についても、現実にあったことではなく自身の心の声だった可能性もあります。また「極東では専用の牢屋に入れられる」と言った白塗りの男の発言から、独房自体がフレディの幻影だったかもしれない。このあたりの虚実をない混ぜにする手法に関しては、『マルホランド・ドライブ』(2001年)ではもっと明瞭に描かれることになります。

フレディとピートの対称性からも変身の動機ははっきりしています。

ミュージシャン(ホワイトカラー)/整備士(ブルーカラー)
セックスに弱い/強い
孤独/家族や友人に囲まれている

そのようにフレディは釈放後の生活を心理的にはピートとして、実際には映画に描かれない何らかの形で送っていたのだろうと思います(だから整備工場などはすべて捏造)。しかしマフィアのエディ(ディック・ロラント)と何らかの形で出会ったのは事実で、妻の幻影をアリスとして見てしまう(アリスは恐らく実在しない)。

恋人のシーラについては釈放後に付き合った女性で、実在はするものの細かい描写は記憶の捏造(ピートのような人格で付き合いながらも、妻の幻影にとらわれてからは冷淡になる)。ピートの両親は捏造。愚直に息子を思う親は彼にとっての理想だったのだろうと思いますし、釈放後に身をよせた場所に捏造したモデルとなる夫婦がいた可能性はあります。

ずっと監視している刑事は実在する(ただしピートを監視しているというのはフレディの記憶の捏造)。アンディとエディを殺害したのは実際の行為(しかし細かいやりとりはすべて捏造)。アンディ殺害現場の指紋がピートのものだったのも記憶の捏造(実際にはフレディのものだったはずですし、ピートとして生きているからには指紋はピートのものでなければならなかった)。

砂漠の小屋もアリスとのセックスも幻影。その後フレディに戻るのは心理的現象で、妻レネエの裏切りがフラッシュバックして、ピート/アリスという幻影が壊れたため。

その後フレディとしてエディを殺害し、インターホンで「ディック・ロラントは死んだ」と告げ刑事に見つかり逃走する(映像的にはピートからフレディに戻っていたため、アンディ殺害の容疑によって)。



人によっては部分的に捉え方は異なるでしょうけれど、実際にあったこと/記憶の捏造/心理的幻影という3つの要素が錯綜しているため、真相はいかようにも解釈できますしまたそれゆえに意味がないと僕には思えます。

むしろ重要なのはこの「錯綜」している感覚のほうにあるはずです。

錯綜を通して描かれるデヴィッド・リンチのこの魔的な暗喩は、現実世界とは切り離されるように並行世界として生きています。ですから砂漠の小屋の炎上を逆再生する手法や白塗りの男の闇の存在など、素晴らしくリンチ的に描かれた暗喩を、暗喩のままに受け入れることこそが正統的な観方だろうと思います。

そして重要なのはデヴィッド・リンチにとっての暗喩とは、必ずしも「喩(ゆ:たとえ)」とは限らないということです。暗喩は暗喩の世界として自立して命を宿しているような感覚がこの人の作品にはいつもあります。彼にとっての魔界とはそうした意味を持っているように感じられます。
youth

youthの感想・評価

4.2
フィル=ジャック・ナンス

前半と後半のコントラスト

ロック

ビル・プルマンの髪型◎
シュプでも出してるジップアップポロ

スウェットパンツにVネックリンガーティーのバルサザール
corouigle

corouigleの感想・評価

2.5
デビッドリンチという
ツインピークスを作られた方が
作ったお話

矛盾、謎だらけ

本当に訳が分からずコワイ

非常に自己満足の為に作られたような話で、かなりドキドキするが
結局「ハァ?」って感じ
いいだ

いいだの感想・評価

3.3
交通安全の本を買えの流れがいちばんのハイライト。
でも全体を通して、なんだなんだ??と興味が持続した。
起こってる出来事の仕組みを明らかにしようとして観るとポカンだけど、「あくまでもイメージなんで」っていう前提で観れば楽しめるかも。
作品鑑賞することへの姿勢を見直そうと思いました。

あまり関係ないけど、突然マリリンマンソンが出てきてもあれだけ違和感なく馴染んでる映像なんてこの作品くらいなのでは。
草食

草食の感想・評価

4.2
素晴らしくかっこいいOP、音楽たまらん。
リンチ素人ながら本作の構造は割とシンプルな方なのだろうと思った。夢と心理と現実の世界に病みつきになっていくのを感じる。

交通安全の本を買え!
>|

あなたにおすすめの記事