たかちゃん

女の教室のたかちゃんのレビュー・感想・評価

女の教室(1959年製作の映画)
1.2
これはひどい。作り手が、良い作品にしようという気概がまるで感じられない。渡辺邦男監督は、作品の出来不出来が激しく、水準、凡作、駄作揃い。突出した傑作はない。そして本作は駄作。
7人の女子医大生のキャラがまるで描かれていないので、7人の必然性がなく、裏切り、嫉妬、邪悪さ、悩み、支配欲といった人間臭さが皆無なのでちっとも面白くならない。友情も上辺だけのように感じられるし、貧富の差も活かし切れておらず、川崎敬三は相変わらずの鈍感ぶりで苛立たせる。台詞だけで感情を説明し、室内背景も動かないので美術が勿体ない。無駄なセルフ、無駄な描写が目立つのは、早撮りのために、脚本の推敲を怠ったとしか思えない、悪夢のような出来。
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