たかちゃん

悪は存在しないのたかちゃんのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.8
環境破壊企業と、森を守ろうとする住民との説明会。企業側の説明役2人が、企業に嫌気がさして村人と合流する。表面上の話は、今更環境破壊問題かよ、と言いたくなるのだが、なにか隠された話がありそうだ。だが、読み取れない。不穏な空気が漂い、森は緑がなく、ブラウンに染まっている。湧き水、それを汲み取り、いくつものポリタンクに収める。村に住み着いた青年は、斧を手にして薪を割る。水、薪、そして鹿、動物の骨。不穏なメタファーが並ぶ。そして無邪気な少女。自然環境を守ろうとする村人も、その環境に依存して暮らしている。鹿は何を見つめているのか。解りやすい話のようだが、実に手ごわい作品だ
たかちゃん

たかちゃん