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ジョゼと虎と魚たちのしおりのネタバレレビュー・内容・結末

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

公開当時観たけれど、全く記憶に残っておらず
昨日韓国版を観たので、比較してみたくて再視聴。

コテコテの大阪の下町で、おばあちゃんのカジュアルな支配下、
ジョゼはそれなりに居心地良く暮らしていた。
恒夫が現れて、刺激的な新しい生活が始まったけど
恒夫にも恒夫のそれなりに快適な暮らしがあって
2人で生きていくには
犠牲が伴うと考えてしまったが最後、それぞれが身を退いて
またそれぞれの暮らしに戻ってしまう。

恒夫の自分に正直な感じ、愛を献身に錯覚して勝手に疲れた感じ、若いなーって思った。
いつか結婚して子育てしても、子ども見ながらスマホいじるタイプのパパになりそう。
真っ直ぐで素直で、優しいんだけど、ただそれだけの人。
責任感も、共感力も、それなりにあるけどたくさんはないタイプの人。

ジョゼは学校に行ってないしおばあちゃん以外の人とのコミュニケーションを
拾って来た本や雑誌からしか得ていないから
まだまだ伸びしろは無限大なはず。
地頭も良さそうだし。
電動車椅子に乗って昼間の街を堂々と巡り、
自分で自分を大切にしながら新しい出会いを待って欲しいな。
ジョゼならきっと大丈夫。

いつかまた恒夫はジョゼのところにふらっと行っちゃうんじゃないかな。
20年後とかに。
2度と会わないか、また付き合いだすか、
1人で悶々と考えながらエンディングのくるりを聴いた。
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