男はくらいよ監督さそり

コッポラの胡蝶の夢の男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

コッポラの胡蝶の夢(2007年製作の映画)
3.5
コッポラの映画ではランブルフィッシュ以来の傑作では?地獄の黙示録以降はパッとしなかったコッポラが年老いて自分自身を投影させた主人公を描いた遺言みたいな作品。
ヴィスコンティやオーソンウエルズの影響が見られる。
元々コッポラはゴッドファーザー以外は全て前衛的な芸術映画の人であって、これはその集大成。ティムロスがアルパチーノにしか見えない。
輪廻転生とか超能力とかナチスとか恋愛とか色々な要素を詰め込めすぎて、ちょっと纏まりの無い難解な前衛映画になってしまったが、撮影、セット、衣装とゴッドファーザーの頃に匹敵する。
ティムロス熱演だが、ブルーノガンツが素晴らしく、アレクサンドラマリアララが美しい。
人生の全ては胡蝶の夢だったというテーマはうる星やつら2ビューティフルドリーマーと同じだが、とても身に染みる。