子どもの頃TVで観ました。そしてウン十年経ち、とうとうまた観てしまった。
あらすじはうろ覚えだった。
ジョディ・フォスターが実父か、近所の若い男に性虐待にあったような記憶しかない。
でも、もう一度観たら結構違ってた。
何よりこの少女の凄いとこは、ラストのエンドロールで顔がアップになるのですが、瞬きを一回もしなかったんです!
それを当時、自分が子供の時から今までずーっと忘れられませんでした。物凄く印象に残っていました。
当時はこの少女が米の有名子役なんて知らなかった。名前も知らない。
タクシードライバー=この少女だと結びついていたのかは不明。
でも同じ年に制作されている。
この作品は今までも何かにつけてふと思い出してしまう。いつかもう1度観てみたい、と思ってた。
私もバカみたいなんですが、瞬きをしないでどのくらい目を開けてられるか?
これを観たあと実験してみたんです。笑。子供のやることですね💦
ジョディは約1分10秒瞳を見開いてました。私はと言うと、子供の時分30秒くらいしか保たなかった記憶が…。
1764年に制作された作品。
当時は、静止画を一瞬入れるのを繰り返す加工とか、そんなことはまだムリそうだしナァ。
しかもジョディの顔もほんの少し揺れてるし。人間だから当たり前なんですが(死体なら別だけど)。
まあ、瞬きの話はこれくらいに。
ストーリーは至ってシンプル。
いつも憂鬱そうな空。寒そうな田舎町。冬木立に立つ一軒の白い家。
そこにイギリスから越してきた一人きりで住む少女リン。
実父に虐待されていたのではなく、虐待していたのは亡くなった母親だった。その母親も実は…。
近所に小児性愛者の変態男が住んでて、リン(ジョディ)か戸建てに独り暮らしだと知り、何かと彼女と関係を持とうとちょくちょく来るようになる。
リンは13歳なのに、大人と対等にいたい時は、わざと声を張る。
リンは父親から変わった教育を受けて育つ。そのせいか、大人顔負けに堂々としている。
ジョディ・フォスターの演技力とその存在感が素晴らしい。
顔はまだあどけないが、13歳の少女の立ち居振る舞いにはとても見えない。
そのギャップが歯だ。歯がまだすきっ歯なのだ。変態男にもシテキされる。
モロッコのパジャマが可愛い。
一時恋人になった足の悪いマリオが肺炎で生死を彷徨っている時、『本当は独りぼっちはイヤ』と思わず泣きながら言ってしまう。
マリオがもし足が悪くなく、普通の少年でもリンとこうなったろうか?
一人きりで13歳の娘が喫茶店に入ったり、誰も乗ってない薄暗く寒そうなバスに乗る。
ショパンのコンチェルトもこの薄ら寒い世界観にピタリと合っている。
何か全てが物哀しい。
ラスト。
モロッコの可愛らしいパジャマとはガラリと違い、大人の女性が着るような真っ白いガウンを着ている。下着は着けていない。
胸やヒップが目立つ。
その胸元に着けていた車のkeyのネックレスを変態男が取ろうとする。
一瞬、胸を触るのかと思ったが、keyを出しただけ。
非常にエロい描写。
変態男(後で、マーチン・シーンだと知る!どおりで顔だけは整ってる訳だ)と紅茶を飲む。
頭の良い彼女は知っていた。
変態男が自分のカップと彼女のカップを取り替えてくれと言うことを。
いや、もしかしたら母親の時も父親に言われ同じことをしたのかもしれない…。
リンの虚ろな瞳と燃える暖炉の炎。
昔の洋画はエンドロールを最後まで流していました。
しかし、こんな内容の映画は今の日本では絶対に放映できないだろう。各世界も同じなんだろうか?
これは原作がちゃんとあるが、明らかに少女を性的対象として見ている。昔はこんな感じの作品を映画化してTVでも放映していたんだなあ。
これは芸術なのか?否か?
ビスコンティ、キューブリック、ポランスキーもいるしね。
解りません、が…
まあ一応フィクションと云うことなのでしょう。