PeggyMYG

ローカル・ヒーロー/夢に生きた男のPeggyMYGのレビュー・感想・評価

3.9
名前を知っている俳優がバート・ランカスターのみで、内容の情報もほぼ無しのまま観賞。

話がどう転がっていくのか途中予想できず、掴みどころのない展開で進む…で、そのファンタジーな感じで結局最後まで行きます笑

中盤の舞台は、主人公のやり手サラリーマンが石油コンビナート開発のため海岸線一帯の買収に赴くスコットランドの漁村(『イニシェリン島〜』の雰囲気と重なる)。
そこに暮らす人々が開発に反対するかと思いきや…⁉︎ってところも、面白い。
特に劇的な事件が起きるわけではないけど、村の暮らしや登場人物を丁寧に描いていて、無駄がない。
主人公と村人との心の交流がもう少し描かれていたらラストもっとじんときたかもしれないなーと思いつつ、これくらいがいいのかも、という気もする。

ランカスターの登場は冒頭とラストに集中していて、どう見てもこの部分だけ画面の重みが違う。それもご愛嬌。
ここでのカウンセラーとのやりとり、かなりコミカルで???だらけだけど、好き。

特に予定もない週末の午後あたり、ふとテレビをつけたらこれがやっていて、なんとなく見てみたらなんだかいい映画だった…なんていう至高のシチュエーションを勝手に想像。

この観賞後の余韻、とても好きだ。



*主人公マッキンタイアを演じているのは、『マスク』でジム・キャリーを追いかけるケラウェイ刑事役ピーター・リガート。キャストをチェックするまで思い出さなかった。あんなにハデハデな作品で、印象に残らないのもすごい。
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