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酔いどれ詩人になるまえにのhokaのレビュー・感想・評価

酔いどれ詩人になるまえに(2005年製作の映画)
3.0
勝手なイメージだが詩人というのは、貴族や経済的に裕福で、実務で働き日銭を稼ぐ必要のない人の肩書きだと思う。
若しくは世俗的なものとは距離を置く、厭世的スナフキンとか。

美辞麗句で詩作に耽る時間はある意味贅沢だし、時間があっても人生に余裕がなければ必然的に生み出される創作物はこの世を肯定的に表すものにはなり難い。

それにアイドルと一緒で自称すれば誰でも詩人にはなれる。

しかしそれで身を立てる事ができるのは、ほんの一握りであるから、ブコウスキーは認知された才と運があったのだろう。

自分の情熱に真摯に向き合っている様には見えないし、やりたくない事は全て中途半端に放り出す。
金に困っても、犯罪には走らずバーで女を引っ掛け転がり込む。

自分が詩人であるという自負だけが、彼自身の心の支えになっている。

人生、卑下する事なく譲れないものがあるのは、幸せな事だ。

私もそうでありたい。
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